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長崎県の佐世保市に暮らして感じる「住みやすさ」「住みにくさ」

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長崎県の佐世保市に60年近く暮らして感じる住みやすさと住みにくさ
佐世保市は、長崎県の西部に位置する市です。人口は245,300人(2021年現在)で、長崎県で2番目に人口の多い市です。市の面積は461.28km²で、長崎県で3番目に広い市です。

佐世保市は、北松浦半島の西岸に位置し、西海国立公園に属しています。市内には、九十九島や針尾半島などの美しい自然景観が数多くあります。また、佐世保港は、九州有数の軍港であり、海軍カレー発祥の地としても知られています。

佐世保市は、造船業や鉄鋼業、電子産業などの工業都市でもあります。また、佐世保市は、米海軍の横須賀基地に隣接しているため、国際都市としての側面も持っています。

佐世保市は、自然が豊かで、産業が盛んな、住みやすく、働きやすい街です。また、佐世保市は、九州の玄関口として、観光地としても人気があります。

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長崎県佐世保市相浦駅周辺の住みやすさ・住みにくさ

長崎県佐世保市相浦駅周辺の住みやすさ・住みにくさ
私は長崎県佐世保市相浦駅周辺に生まれ育って56年目となります。
佐世保市は長崎県の北部に位置し、ほとんどが海に囲まれた地域です。

私が暮らしている地域は港のすぐそばで、近くには魚市場や離島へのフェリー発着場などもあります。

もともとここは炭鉱が盛んな時代に北松浦郡地域から移り住んだ人が多く、初めてこちらで暮らし始めた方が多いのですが、その方たちは今は70代から80代となっています。

高台には新興住宅地が多くできていて、30代から40代のファミリーが多いです。そして県立大学が近くにあることから、アパートには一人暮らしの学生も暮らしています。

私が住んでいる地域の流動人口は佐世保市街地に比べて少なく、港近くの集落であることから、住民のほとんどが顔見知りで犯罪などはほとんど起きたことはありません。

またスナックやバーなども昔から比べるとずいぶん少なくなっていて、夜にうろつく方もほとんど見かけなくなりました。


佐世保市の住みやすい理由

食の面では、長崎県北地域は土壌が栄養豊かなので、お米や野菜はとにかく美味しいです。
朝採れたてのトウモロコシを農家から直接もらったことがありますが、あまりの甘さにびっくりしたことがあります。

また市内で採れる世知原茶はメジャーではありませんが、本当にコクが深く味わいのあるお茶です。

そして海にも近いので、新鮮なお魚が手に入りやすく、傷みやすいと言われるサバをお刺身で食べることができます

また養殖物のフグや鯛、クルマエビも手に入れやすく、お値段もそれほど高くありません。個人的にはうちわエビのお味噌汁が大のお気に入りです。

交通の面では、第3セクター式の松浦鉄道JR佐世保線など鉄道の便数もほどほどあり、市内を走るバスも高齢者用パスなどがあるので、移動は比較的楽です。

九州の西の果てと田舎ですが、高速道路も整備されていて福岡都市圏にも1時間近くで行くことができます

自然の面では、全国的にも有名な九十九島があり、山肌をツツジが真っ赤に染める長串山、メサ台地広がる冷水岳、佐世保市街地のバックにある烏帽子岳、隠居岳、佐世保市の街の中にある弓張岳、将官岳、そして美しい三角錐の愛宕山など海や山の景観が素晴らしい地域です。

暮らしの面では、ほとんどの住民の方が親切で懇意にしてくれるので、近隣トラブルなどは全くと言っていいほどありません。逆に困っている人には声をかけてくれることのほうが多いかもしれません。

天候・災害に関しては、年間を通して温暖で、冬も山側を除けばほとんど雪は積もりません。また100年以上地震も津波も起きたことがない地域なので、安心して暮らすことができます。


佐世保市が住みにくい理由

街中の景観については、どこの地域にもよくあることですが、昔からの商店街がさびれてしまい、シャッター通りになってしまっていることです。シャッター通りを歩くと少し寂しい気持ちになってしまいます。

生活面については、この地域は人が優しくお世話好きな方が多いと思います。付き合いの言い方で言えば淡白ではなく、濃いほうになります。

それが人によってはおせっかいと思う方がいるかもしれません。特に若い方はプライバシーを重視する方が多いので、気になる所だと思います。

収入に関しては、人口は少ないので、何の商売をしてもそれほどの売り上げは見込めないかもしれません。
大企業は少なく、中小企業の初任給などもそれほど高くありません。

また新規に農業を始めようとしても、大きな平野はなく水道設備を施している農地もほとんどないので大規模化は望めません。

地域に関しては、住んでいる方は高齢者の方が多く、地域の行事などが少なめになっていって活力がなくなってきています。また地域清掃などの作業はかなり大変です。

治安面では予測したくないことですが、市内中心部に米軍基地があるため、もし朝鮮半島で有事が勃発したら大変なことになるかもしれません。

佐世保市にはこのほかに海上自衛隊や陸上自衛隊も駐留しているので、北朝鮮情勢が危うくなればやはり少し心配です。


佐世保市に長年住んだ感想まとめ

佐世保市に長年住んだ感想まとめ
私が50年以上過ごしている佐世保市は、昔は村だったということですが、戦争中、軍事的に利用されて大きくなったところです。

今では炭鉱時代に移り住んできた人や新しく引っ越ししてきたファミリー、学生が暮らす平穏な場所となっています。

地震や津波の心配がなくて、食べ物がおいしくて、人が優しくて、素晴らしい自然景観があってそして九州の西に在りながら意外と交通の便もよいという住みやすさがあります。

その反面、商店街のシャッター通り化による寂しさ、田舎特有の人付き合いの濃さ、低収入、高齢化、米軍基地や自衛隊が駐留し、有事が起きた際の不安なども確かにあります。

でも私はやっぱり長崎県佐世保市が大好きです。佐世保特有の方言や人懐っこい笑顔、そしておじちゃんやおばちゃんの「おはよう」や「こんにちは」の聞こえる日常がやはり佐世保のいいところだと思います。

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佐世保に60年住んでいます

長崎県佐世保市在住です。
住民歴60年近く。短期間、仕事で市外に居住したこともありますが、生まれも育ちも佐世保市です。

佐世保市の治安について

旧海軍の街として発展し栄えた土地柄なので、現在も海上・陸上自衛隊、米海軍基地があります。

米軍基地はありますが、補給基地なので家族連れの米兵が多く、海兵隊のような攻撃部隊と違って相対的に穏やかな印象です。

公園やショッピングに行けば、子供連れのアメリカ人が日本人に混じって同じように遊んだり買い物したりしています。

小さい繁華街も、どことなくのんびりした空気感で、生活していて治安に不安はありません。

【住みやすさのポイント】

まず、なんと言ってもお魚が美味しいです。
新しいお魚独特の目が黒々とした季節の地魚が、当たり前にスーパーにあるのです。

都会のスーパーではめったに見られない鯖やイワシなどの青魚もお刺身で普通に売ってあります。
ハーブ鯖とか金アジなど、地元ならではの魚もあります。

お野菜も地元産が新しく安く手に入ります。
産直市場が各所にあり、旬のお野菜やお花、お米など売ってあります。

地元のおばちゃんの手作りのお漬物や梅干しなども美味しいです。

特に釣りや農園栽培に趣味をお持ちなら、お勧めの土地柄です。
私たちも小さな釣り船を持ち、庭先で野菜を育てたりしています。
もちろん、港の波止場や堤防などで陸釣りも楽しいです。

私は、現在、じゃがいもとレタス、三つ葉を栽培中。
市民農園も安くで借りることが出来ます。

子供さんをお持ちの方は、図書館や公民館で英語を楽しく学ぶことが出来ます。
米軍のご家族が、ボランティアで子供たちに英語を教えてくださっています。

アメリカンフェスティバルや独立記念日、ハロウィンなど、各種イベントでアメリカ人や英語に触れる機会が多く、自然に慣れることが出来ます。
大人の方にも、公民館で同じくネイティブな英会話教室が開かれており、安価で参加できます。

有名な観光地としては「ハウステンボス」、「西海国定公園 九十九島」でしょうか。
同じ市内なので、興味があれば足しげく遊びに行くことが出来ます。

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【住みにくさのポイント】

住みにくさを感じるときと言えば、海に山が迫っている地形のせいか、都会じゃないわりにお家賃が高い印象はあります。
借家をするくらいなら、自己所有の家を持てると思います。
私たちも、毎月の家賃の金額と、庭付きの中古住宅を購入する金額を比較検討して、後者を選択しました。

同じ佐世保市内と言っても、町村合併で、だだっ広くなりました。
旧市内では結構便利に暮らせますが、旧市外は、本当に田舎です。

そういう場所では広い土地付き住宅が、驚くようなお値段で売りに出ているときもありますけれど、自家用車が必須アイテムになります。

地形的に九州の西の端に位置しているので、特に市内から県外に出ようとするときには不便を感じます。
電車は途中まで単線で、博多まで出る場合も「特急みどり」が、のどかにゴトゴト走ります。

関西出身の主人など「特急=特に急がないの意味でじゃないかな。」と言うくらい。

博多まで2時間半はかかりますね。
高速バスの方が少し早くて2時間くらいです。

長崎空港は大村市にありますので、自家用車で1時間半ほどでしょうか。
県庁所在地の長崎市までは、西海橋経由で同じく2時間弱です。

長崎新幹線も武雄温泉駅までらしいので、佐世保市に恩恵があるのかどうかわかりません。

若い方の就職先が少なく、人件費もお安い印象があります。
そのせいか、高校や大学を卒業したら県外への就職者が多いようです。

佐世保市だけではないかもしれませんが、繁華街もスポーツジムも、中高年の方を多く目にします。
そういう私も、そのうちの一人ですが。

佐世保市の住みやすいところと住みにくいと感じるところまとめ

私が感じるのは、旧市内に居住している限りにおいては、佐世保市は適度に田舎で適度に便利に生活できるということです。

都会のように大きすぎないので、公共施設にも短時間で行くことが出来ますし、中核的な病院は4つあり、個人病院も近所に必ずあります。
お産でたらい回しなどの心配は、まずあり得ません。

適度に閑散としているので、繁華街ですれ違いざまに肩をぶつける心配もないし、日本1と言われるくらい長いアーケードのおかげで雨に濡れることもなく、のんびりお散歩感覚でショッピングもできます。

応対する店員さんも、お客様の立場でものを言ってくれる方が多いし、人間性は、お人好しで親切な人が多いように感じます。

また、古くから自衛隊などの関係で人口の流出入が多いからでしょうか、社交的でよそから来た人を受け入れる気持ちが育まれているようにも思います。

私に縁あって関西から移り住んだ短気な夫も、今では佐世保市に住むことに満足しているし、骨を埋めるとまで言います。
車の運転している時は、のんびりし過ぎていると、いまだにイライラすることもあるようですが「佐世保は人間が丸こいからええんや。」と言ってくれます。

いかがでしょう。佐世保市に住んでみたいと思われますか。

私たち夫婦は、たまに県外に出るときはぶつくさ言いますが、相対的に気に入って生活しています。

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